芸能人の方が自死されると、すぐ公開鑑定をなさる方がおられます。
Wikipediaを見れば、生年月日が載っておりますが、正確かどうかわかりませんし(年齢詐称は珍しくありません)何よりも、半ば公人だからと言って、勝手に占い、その結果を公開することは、私の倫理観に反しますので、今後も致しません。
個人で、占術を研究、勉強する際には、拝見させていただくことはありますが、公開はしておりません。
前置きが長くなりましたが、いわゆる、厄年(厄月)だからと言って、不幸なことが起こる、ということは、ございません。
なぜなら、それまでに、その人が経験から乗り越えてきたことや、蓄えた智慧もあるでしょうし、相談できる方や気軽に愚痴が言えるような関係性を持っているかによるからです。
つまり、性格や環境にもよる、ということです。
占いの正しい活用の仕方
占いは、自分(または、周りの方など)の、性格や性質、得手不得手な分野を推し量ったり、「あなた春夏秋冬がいつ来るのか」を知ることで、時に敵った相応しい生き方をするために用いるものです。
そして、おだやかな春であっても、急な寒波やゲリラ豪雨に見舞われることもあります。
それらがいつ来るのか、天気予報だって完全に予測することはできないように「運気予報=占い」だって完全には読み解くことはできません。
ですので、いつ寒波やゲリラ豪雨がきても慌てないように、避難経路の確認や避難食の備蓄も必要です。
同じように、人生予期せぬ出来事の連続です。
そういった局面に接しても、大難を小難に、小難を無難に済ませることができるように「自分を知っておく」「その時はいつなのか、おおよその人生の難しい年代を知っておく」そんな風に占いを活用なさるのが得策かと思います。
占いに洗脳されないで
例えば、「晩年運が悪いですよ」「50代は、大変そうです」と言われれば、やはり気にしてしまうものです。
悪いことが起こるたびに「やっぱり・・・」と、そのうち悪いことばかり探すようになります。
これが洗脳です。
宿命的に、運気のバイオリズムでは、そうであっても、それまでの経験値やその人の人間性や環境もあります。それらを総動員すれば、思ったほど、大したことはなかったりします。
人間は、悪いことは記憶する性質がありますから(ネガティビティ・バイアス)ネガティブな情報に触れると気にしてしまう傾向があります。
ネガティブ・バイアスとは、心理学用語で、人間の防衛本能のようなものです。危機から身を守るために、悪い情報には敏感になり、良い記憶よりも悪い記憶が残りやすいのも、この脳の働きによります。
その情報通りにならないように、健康には気を付ける、お金の管理には気を付ける、我を通さないなど、できるところから、気を付けていくと良いと思います。
厄年は「視野狭窄」に陥りやすい
九星気学では、運気の冬の部屋を「坎宮(かんきゅう)」と言います。
「土ヘンに欠く」ですから、土を欠くと(掘ると)穴になりますね。坎宮に入った時は「穴」にはまったような状態なのです。
そのため「視野が狭くなりがち」で、「もう駄目だ」と絶望から極端な選択をしてしまいがちです。
九星気学では、9年に一度、9カ月に一度、9日に一度、必ず、ご自身の本命星が坎宮に入ります。
坎宮は、「冬」の部屋ですから、そのお部屋に入った場合の運気は、暗い、寒い、孤独、忍耐、といったものとなります。
でも、冬があるから味噌や醤油、お酒が熟成されてうまみが増すように、忍耐と苦労が人を成長させるのもまた事実です。
でも、越冬するには、気力・体力や備えと心構えが必要ですね。
まず、基本的に「現状維持」で、気力・体力を温存させましょう。
次に、備えです。人生には様々な局面に、いつ、どんな形で遭遇するかわかりません。
愛する者との別れ、裏切り、仕事の失敗、金銭的損失、病気など、それぞれ、いつ起こるかわからない、だからこそ「今、この瞬間」を感謝することも大切です。
現実的な対策としては、突然の解雇や病気で働けなくなることを想定して、当座の生活費の確保(月収×6カ月分の貯え)、何らかの保険に加入しておく、資産の形成、セブンポケット(収入の間口を増やす)の構築、など、何もない時にこそ、少しずつ、準備していくことが大切です。
また、自分の命は自分で守る、という危機管理意識を高めることも必要です。
最後に、心構えとして、いつ、どんな運気なのかを知っておく。その時、自分のライフプランはどうなっているのか、どこに住んでいたいのか、どんな仕事をしたいのか、など、未来をデザインするとよいでしょう。
まとめ
占いで、いつ、ご自身の運気が上がるか、下がるかを知ることは、未来に準備することができ、タイミングよく行動することができます。
でも、占いの内容は、絶対ではありません。
その人の置かれている環境や性格によるところが大きいです。
人生、いつ何時、何が起こるか誰にもわからないからこそ、危機管理意識を持って、出来る限りの備えをしたいものです。
四柱推命が難しかった方へ